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ナルホ堂の視力測定

最先端の視力測定「ハーゼ式両眼視機能測定」

人の眼は二つの目で同時に物を見ることによって深視力・立体感を感じており、これを「両眼視機能」といいます。理論が難しく、測定機器が高価なこともあって日本で両眼視機能を測定している眼鏡店は数少ないのが現状です。しかし、物をみるには両目を使うのが当然であり、この両眼視機能の矯正は見え心地の快適さを語る上では避けて通れない重要な要素です。


ナルホ堂ではドイツ・ハーゼ理論に基づき、自然に両眼を開けたままで「視線の向き」「遠近感」「視力のバランス」等をチェック・矯正をすることによって深視力・立体視・距離感等の改善はもちろんのこと、「見る」という行為に余分な力を使わずにすむようになり、より快適なメガネに仕上がります。

また、ナルホ堂では「視線の移動」「ピント調節機能」等も測定します。これにより、「レンズの設計をどのようにすればレンズと目の中心が自然と一致するのか」、「どのようにすればピント調節筋を酷使せずに物が見えるのか」など眼疲労を抑え、見え心地の向上に努めます。

 

1 問診・カウンセリング

状態の把握とどのようなメガネを必要としているのか

雑談しながら目の状態を伺い、かつ今回はどのような見え方・使用方法を望んでいるのか伺います。

ドライアイや白内障などの術後、血圧の変動や糖尿病がある。長時間パソコンの作業をすることが多いが、車も毎週運転するなど、様々な情報が見え方の最適化には重要です。

望む見え方においても快適性や明瞭性、遠方重視や近方重視などの優先順位をつける必要がでてくるかもしれなく、ご希望をしっかりと伺います。また、使用中のメガネやコンタクトレンズの見え方や使い勝手の情報は非常に有用です。ぜひご持参ください。

 

2 他覚的測定

レフラクトメータなどの機器を用いてデータをとります

順序や内容が前後、省略することもあります。

目の光の反射や角膜の形状などを調べるとともに、視線の向き、衝撃的眼球運動や追従運動の正確性などを観察します。

測定結果は後に行う自覚検査の内容と照らし合わせながら状態の把握に努めます。

 

3 自覚的測定(単眼)

片眼における機能を調べます。当店では両眼開放という手法をとります

順序や内容が前後、省略することもあります。

両眼視機能測定の前に片眼における目の状態・能力を測定します。一方で、非測定眼も完全な遮蔽は行わず、日常に近い目の状態で測定する両眼開放検査という手法をとります。いわゆる近視や遠視、乱視の矯正値やそれに伴った各度数における視力を測ります。

他にも「単眼」と記述した以上、ピント調節力なども測定しますが、両眼調節バランスを整えたうえで測る場合も多くあります。

 

4 自覚的測定(両眼)

眼位・斜視の程度、調節、融像、立体視の機能等を測定・矯正していきます。

順序や内容が前後、省略することもあります。

ドイツ式ハーゼ流ポラテスト及びその他の両眼視機能検査を行います。両眼視の機能として左右の目でみることによる視野の増加や両眼視累加といわれる片眼で見るよりも視力が良くなることもありますが、それに加えて立体感や遠近感などを感じる能力があります。

機能の次元としては左右の目で同時に見る「同時視」->「融像」->「立体視」に大まかに分けられ、斜視があると同時視や融像が難しいことが多く、少しでも高次の機能が働くように、また潜伏性の斜視(斜位・かくれ斜視)があると立体視はできても疲れやすかったり、細かな遠近感の間違えや段落を飛ばして読むことが多くなったりするので、それらを定量及び矯正していきます。

 

調節バランスにつづく(準備でき次第アップ予定)

 

視機能検査についてちょっとかじったことのある人向け

(個人差や例外が数多くあり、あくまで参考であり、記述している内容が全てというわけではありません。また常に正しいとはほしょうできません。 一方で、ご来店して測定した方においては一つ一つ理由・根拠をもって決定しています。決定内容は珍しい例かもしれませんが根拠があります。もし、それが調子が悪い場合は、なぜ調子が悪いか検査し、根拠の前提が間違っていなかったなどを検討しながら改善します。お気軽にご相談ください。)

 

- ドイツ式とアメリカ式の両眼視機能検査

ドイツ式はドイツ語の資料がほとんどで見解をきかれることもありますが、アメリカ式もドイツ式もどちらも眼位や輻輳・開散、調節などを測定したうえで度数を決めるもので、メガネづくりにおいてやっていることは基本的には同じです。一方で、測定において一部融像除去眼位と融像除去眼位の違いは常に頭に入れています。融像除去眼位における様々なエビデンスは参考にはなりますが、それが一部融像除去眼位にそのまま当てはめることが可能か十分な検討が必要となります。

 

- 眼位・斜位・斜視の矯正

プラス・マイナス度数:まずは度数の影響を考えます。見えていなくて固視が不安定なようでは困ります。また、過矯正・低矯正は調節にも影響し、ひいては眼位にも影響します。完全矯正値から度数を弱めることもよくありますが、悪影響がないかも同時に考えます。視力は重要なファクターですが、あくまで一つの指標です。遠見視力を落としたからといって近方が良く・楽にならない場合もあることを覚えておきます。また、忘れがちですが「偏心」といった方法でプリズム効果をだせるように、レンズそのものに光を曲げる特性があり、多くはないものの輻輳量を補助/増加する影響なども考慮します。話がそれますが、遠視や調節が強い場合は特に、最初に測定した瞳孔間距離が本当にあっているか、眼位ずれがあるなしかかわらず再チェックしています。

プリズム:かくれ斜視・斜位において有効な手段の一つです。プリズムを付加することによって楽になったり眼位が安定、立体視が改善したりするかをテスト・決定します。一方で、他の矯正方法においても言えることですが第二眼位や使用レンズの特性などは十分に考える必要があります。また、斜視におけるプリズム矯正は矯正するかどうかから考えています。斜視では抑制がかかっていて、片方の眼しか使っていない場合が多くあり、プリズムによって同時視->融像->立体視など少しでも高次の機能が可能になれば一考しますが、以下にのべるトレーニングへの意欲や今まで使っていなかった機能を使うことによる負荷・悪影響も考慮します。斜視による複視を訴えるような状況では、そもそも眼科や神経外科への受信をお勧めしますが、フレネル膜によるプリズムはつけ外しが可能なのと、メガネの一部分のみに貼ることができることもあって便利なので、一定数用意しています。

トレーニング:改善の程度は個人差や改善したい内容によって差があれど、悪くなることは少ないのでアドバイスします。Adaptationがキーになってきますが、日本におけるVTの認知度による継続的な指導・確認の難しさ、トレーニングに対する眼鏡店と眼科医との連携の難しさも伴って、実際には、興味がある人には詳しくアドバイスしますが、かえって不安になってしまうことのないように話すかどうか等、話の内容は慎重になります。個人的には、有効な選択支のひとつなので積極的に用いていきたい、もしくは視能訓練士の方に紹介していきたいとは考えています。

手術:斜視の治療手段の一つとして手術があります。眼科にてご相談下さい。

 

-調節

ピント調節は単眼でもできますが、両眼においては他の影響も受けます。それらの影響の考慮も両眼視機能検査の重要な要素です。これも個人的な話ですが、最近のスマートフォンなどの普及でPC以上に近距離で小さいものを見る時間が増えていると感じられます。日本では行っているところもすくなく、私も今まではあまり行ってきませんでしたが、問診や調節力を鑑みながらEase of Accommodationの把握をより積極的に行う必要性を考えています。

 

-レンズ

レンズメーターで測定したときに度数や各数値が正しくても、レンズと眼の位置が正しい関係になっていないと実際の度数は異なり、視機能測定はすべて無駄になります。メガネづくりは視機能測定だけでも、フィッティングだけでも、レンズ加工だけでも成り立ちません。

 

5 自覚的測定(近方)

片す

順す。

両。

他。